霧越観測所 弐― 書庫(目次のみ現存)―
※本所注記:目次だけが残り、記録の本体は、うつしを取る前に失われた。目次から察するに、弐は「音」を観測していたらしい。
- 第一章 霧の街の音の目録(失われた)
- 第二章 汽笛は港のものか、山のものか(失われた)
- 第三章 夕方に鳴る音の調べ――寺の鐘、豆腐屋、店じまいの鈴(失われた)
- 第四章 鳴らない電話が鳴るとき(失われた)
- 附録 録音目録 テープ一~十四(失われた)
目次の裏に、走り書きが一行だけ残っている。
「第四章、書き直すこと。鳴らないのではない。こちらに聞こえていないだけである。」
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